Swords and Bows

--東洋編1<中国>--


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私lv1うに が主体で書いた項目は◇、幻夢の天魁星さんが主体で書かれた項目は◆がついています。なお太刀、拐の挿し絵も天魁星さんよです(^^)。


◇中国の刀剣についてのうんちく☆

 中国では剣は両刃、刀は片刃でそりが入っているのもの,と分類します. 中国の剣は通常ポメル(つかの先)部分に穂というフサがついてます.刀は穂はありません.
 中国の場合、主力の武器は槍で,刀剣はヨーロッパほど使われません.中国の刀剣で, ヨーロッパのソード界(?)でも知られているのは,片刃の柳葉刀みたいなシリーズ (Chinese Broadsword)と,直刀である太極刀(Tai-Chi Sword)の2つです.

◇中国の刀 片刃のチャイニーズ・ブロードソードは 刀というよりナタみたい...で,種類はかなりありそうです. いずれも日本刀よりずっと幅が広くてそりも大きい、三日月刀に近いくらいのものが 多いようです.片手で使うのも、日本刀と 大きく違う点でしょう.

←これが「刀」(ひどい絵だあ^^;).日本では青龍刀と呼ぶことが多いそうですが、 それは別の大きいナギナタみたいなもののことを言うらしく、正しくは「柳葉刀(りゅうようとう)」 というそうです。三国志の七星刀ってのはこれに北斗が刻んであると想像されますが.... 水滸伝の一丈青扈三娘が,日月という2本の刀を使っています. 彼女は馬に乗りながら双刀をあやつるのです.かっこいいですよ.

◇中国の剣
太極刀ですが、太極拳からして 300年くらいしか歴史がないので歴史は浅いです.片刃なので刀に属しますが,刀身はまっすぐ、 先端は両刃で,カット・アンド・スラスト・ソードと言えそうです.

←これが「剣」。まっすぐです。絵のモデルは、ヨーロッパの装飾用武器ショップの Tai-Chi Sword(太極剣)なんですがー,描いたあとで気が付きましたが ホンモノとちょっと違うー().違っているのは ガード(鍔,つばとよむ)の部分ですが,これは柳葉刀みたいな刀盤がついています. 本当の太極刀は西洋の剣みたいな平べったいガード・護手盤がつくのです. 太極拳の演舞に使う剣です。

 あとは特に種類わけされてない刀剣が、色々歴史小説などにでてきます。 唐以前くらいの中国の剣は,見た目も用途もヨーロッパのワー・ソードと そっくりのようです。2本同時に使う人もいます.

☆双手剣  広大な荒野を騎馬で駆ける戦闘が中心の中国では、片手は手綱をにぎる ため、短射程の武器は原則として片手用です.ですので森の戦闘が多いヨーロッパでは ポピュラーな両手剣がほとんどありません.これが唯一みつけた両手剣の双手剣です.

 私の好きな中国剣を1つご紹介します.「双剣」とよばれるもので、きちんと穂がついた 短め、細目の剣2本を使って戦う(太極剣の一種なので、どちらかとゆーと演舞用?)もの. 一丈青の双刀とは全然違います.どこでみたかっていうと、見たというのかなあ、サムライ トルーパーのかっこいい悪役の女の子カユラちゃんが使っていたという...(). 剣をくるくるっと回したり、ポメルで2つをつなげて1本にして使ったり、それは見目 麗しい技でした.幻水にもいつか出てきてほしいなーとか思ってます.

 あとで追加:カユラの剣は、太極拳の双剣にも似てますが、沖縄古武道の オリジナル武器「サイ」という十手に似た2本組の剣とも似てます.



☆中国のその他の武器について☆

この記事は、幻夢の天魁星さんが書かれたものです。より詳しい続きのお話は幻夢でみてね。
なお、本項目の画像もすべて天魁星さんのものです。なんとお礼をいったらいいか...

◆「拐」について


外見と使用法

 (LV1うに談:トンファーと似た武器だそうです。中国ってほんといろいろあるなあ。)
 「拐」(かい)とは把手の付いた棒のことを意味する打兵で、主に民間、武術の世界で使わ れました。拐にはT字型のものとト字型のものが多く、T字型の拐には「羊角拐」(ようかく かい)や「牛角拐」(ぎゅうかくかい)があります。ト字型の拐には「転回拐」(てんどうか い)、「李公拐」(りこうかい)があります。拐のバリエーションとしてY字型、十字型、L 字型のものがあります。拐の長さは90〜130cmで、長拐と短拐に区分することができま す。長拐は長さが130cm前後のものをいい、1本の拐を片手か両手で使います。短拐は2 本の拐を片手に一本づつ双拐と1本の拐を片手で使う(単拐)があります。また他の短兵器の 補助として使うこともあります。

 拐の使用法の最大の特徴は握る部分が限られていないという点です。いずれの形の拐でも棒 の部分と把手の部分の両方を使って、打撃と突くことができます。そのためにあらゆる部分を 握って、予想外の非常に変化に富む攻撃を加えることが可能で、拐による攻撃は非常に防御し にくいものになっています。打撃を行うだけでなく、把手の部分を使って敵の武器を拘束して 使用不可能にしたり、敵の関節をきめて動けなくすることができます。



歴史と詳細


 宋の「武経総要」の中に拐を見ることができますが、これは対人兵器ではなく、坑道を掘削 する時に使う工具でした。拐が打撃武器として使われるようになるのは元より古いことではな く、明代以降のことで、柄の付いた杖から武器となったと推測されます。

 特殊な拐に「十字拐」もしくは「陰陽鉤鎌鎗」(いんようこうれんそうかい)と呼ばれるも のがあります。十字型で、横には握るための短い柄と上に曲がった2股の鉤、上には矛の穂 先、下には月牙が付いており、棒による打撃だけでなく3本の穂先で突き刺すことができる強 力な武器です。

 小説の世界では八仙の1人の鉄拐李(てっかいり)が鉄拐を使うことで有名です。また拐の 元祖とされているのは戦国時代に活躍したもう一人の子孫である孫ひんです。彼は足が不自由 でしたので、杖を使って歩いたことは明らかですが、実際にそれを武器として使うことはあり ませんでした。


◆「棍」について

幻想水滸伝の坊ちゃんの武器。よく「棒」と間違える人がいるけどあれは「棍」です。
そして「狼牙棍」は原作でもある武器で使い手は「霹靂火の秦明」幻水ではクワンダ将軍になり ます。坊ちゃんの武器からは想像できませんがかなりごつい武器です(笑)長い棒の先にサボテ ンをつけたような武器で、力任せに叩きつけるタイプの武器です。別名「狼牙槊」(ろうがさ く)とも言われます。日本ではお目にかかれませんが、中国では「とてつもなく珍しい」という ものではないようです。

 西遊記では小雷音寺(しょうらいおんじ)の黄眉大王(こうびだいおう)という妖魔が、この 狼牙棍をもって如意金箍棒(にょいきんはぼう)を使う孫悟空と戦っています。また封神演義で は風林もこの武器だったと思います。

 この棍は、古代中国では身分の高い人間(王侯貴族)は棒を武器としていた そうですから坊ちゃんに相応しい武器ではないかと思います。棒術(棍でもいいのかな?) (LV1うに談:中国では棍術の方が正式名称で、歴史もずっと古いらしいです。)の利点は 一撃目がはずされても、 2撃目が打てるということです。文字だけだとちょっとわかりずら いんですが例えば剣や斧の場合は攻撃力が高いです。でも外すとそれで終わりです。これが棒の 場合は上部で攻撃したのがかわされても下部の方で反撃ができるという仕組みです。う〜ん、わ かりにくいですなぁ(汗)剣で例えるなら刃がはずされても柄で攻撃するということです。ます ますわかんねぇ!!(笑)


◆「鞭」について

 水滸伝に出てくる鞭は皮製品でひも状のものではありません。中国で鞭というと「硬鞭」と 「軟鞭」があります。水滸伝で鞭を使う人物は「双鞭の呼延灼」幻水ならペシュメルガです。呼 延灼が持つのは「硬鞭」の方になります。棒状の武器で、単純なだけに威力が高いです。ただ し、単純なのは形状だけで扱うにはかなりの技量が必要だそうです。ちなみに呼延灼のは銅でで きています。

 一方、「軟鞭」というのは環のついた短い鉄の棒をつなげたもので、棒の数で「七節鞭」「九 節鞭」と呼ばれます。防御には向きませんがこちらも威力はあります。ナナミの「三節棍」を鉄 製に直した感じかな?この「軟鞭」の使い手は「病慰遅の孫立」幻水ではイワノフさん。

 呼延灼VS孫立の時に、孫立は節くれだった「竹節虎眼」(ちくせいこがん)と呼ばれる鋼鞭 をもち、呼延灼は右手に13斤、左手に12斤の「八稜鋼鞭」(はちりょうどうべん)といわれ る八角の銅鞭を手にして戦いました。結果は引き分けでしたが。


・・・いつからこんなに武器マニアになったんだろう?(^^)  天魁星

(...同上。このサイトの方向性が...でもこの世界面白い  LV1うに)





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