Haruka2 Essay

剣と弓の物語:平安編

剣と弓の物語のオリジナルは
こちら


[Ending Ranking] [haruka] [続:Ken to Yumi]

  □本日は、雅なる平安時代後期の武器について
   「遥かなる時空の中で2」の登場人物の皆様に
   お話しをしていただくことにします。

 □剣と弓ルートからお越しの皆様のため登場人物の解説。
   花梨--主人公の女子高校生。1110年?くらいに飛ばされてます。
   源頼忠--北面の武士、清和源氏。
   平勝真--京職の桓武平氏。自称下級貴族。
   藤原幸鷹--藤原北家の太政官。今は検非違使別当。
   源泉水--皇族の親族。村上源氏の...式部省の1役人か!
   イサト--唯一の平民。僧兵見習。
   彰紋--この時代の東宮様。帝の弟です。
   安倍泰継--陰陽師。なんでもわかっちゃう人。
   翡翠さん--職業・海賊。京を守ることに関心がない素敵な方。

     ☆なお翡翠さんは欠席、泰継さんは遅れてきます。


花梨じゃあまず、ポピュラーな剣、 じゃなかった、刀から いきましょう。頼忠さん、お願いします。

頼忠「は、かしこまりました。日本の刀剣は、渡来人による直刀から 始まり、平安中期には、そりがはいった片刃の75cm前後の太刀が よく使われるようになっております。日本刀は世界に類の無いもので、 特徴としては刀身の幅が狭く、刃がするどく、軽いことです。 良質の砂鉄を産する備前などでよく作られております。」

花梨日本刀、というか、極東の刀の特徴として、こう 横にして紐で釣り下げるかっこうで携帯しますよね。 ヨーロッパではタテにして携帯しますので、 大きな違いです。

頼忠「ええ、はっきり言って、タテの方が抜きやすいです。 しかし馬上では逆に、横にした方がじゃまにならないので、 これでいいのだと...」

勝真「タテでもヨコでも、どっちでも携帯できるカタナを 持ってるヤツがいるんだけど。ここに。」

幸鷹「......(だまれってばっ)」

花梨ああそういえば、幸鷹さんも刀使ってますよね。 えーと、打刀....ええっ!

花梨......仕方ないから解説してください。幸鷹さん。

幸鷹「...わかりました。これは打刀(うちがたな)といいまして、む、 室町時代に誕生した刀です。太刀に代わって使われるようになり、 え、江戸時代にはほとんどが打刀になります。
 太刀との違いは、太刀が重ね(刃がついてる部分)側を下にして 下げるのに対し、打刀は重ね側を上にして携帯します。 また太刀のように紐は使わず、さやごと帯にさします。」

泉水「わー、なんかとてもヤバイものですね」

花梨ホホホ...(楽しそうにいうなよ)そうですね。 皆さーん、今幸鷹さんから聞いたことは忘れてください。

イサト「あのさー、刀のそってる側を上にするか、下にするかで、 なんか違いあんの?こいつらの刀、見た目そっくりじゃん。」

幸鷹「大いにありますよ。刀を抜く早さが全然ちがってきますから。」

頼忠「たとえば、刀を晴眼(剣道のあのいつもの構えデス)に構えた ところで対決した場合、まあ別当殿には負ける気はしませんが、 刀を抜くところから始められますと、私が刀を抜き終わって返そうとする 頃には、私の首が飛んでます。」

イサト「えっ、そーゆーもんなの!?」

幸鷹「...さりげなく、失礼なこといってませんか?頼忠」

頼忠「すみません、つい本当のことを...」

幸鷹「ほう、じゃあちょっとためしてみましょうか?」

頼忠「私はかまいませんが。」

イサト「おいっやめとけよ!幸鷹、冗談じゃすまなくなるぞ」

彰紋「幸鷹殿、やめてくださいっ!命は大切に...」

幸鷹「なんでみんな、私の方ばっかり止めるんですかっっ!」

花梨あ、あのっ、刀の話はもうよーーくわかりましたから、 今度は弓について解説してもらいませんか? ね、ね、勝真さん。

イサト「こら勝真、..笑いころげてるばあいじゃないって」

勝真「おまえもだろ」

花梨えーと、勝真さん、あなたの弓については、 不思議な点が多いのですが。

勝真「この刀みたいに、未来からやってきたとか?」

幸鷹「......」

花梨たのむから、その話題から離れてください。

勝真「はいはい。じゃー、どのFAQからいきましょうかね。」

花梨静止画部分と、動画部分で、弓のカッコが全然違う のはなぜですか?

勝真「そんなのしらねーよー。作画監督にきいてくれ!」

花梨うーんと。じゃ、どっちの弓が正しいの?

勝真「静止画の方だ。動画は忘れてくれ!...以上。」

幸鷹「動画の方だけ、蒙古弓(注:時代的には正しい)みたいですけど、 蒙古弓は、和弓より威力もあるし、命中率段違いにいいですよ。」

頼忠「威力はあるが....でもあの引き方では...」

幸鷹矢は飛ばない

勝真「そうだ、飛ばない。だから忘れてくれってば!」

泉水「ずいぶん忘れなくちゃならないものが多いんですね」

花梨つ、次の質問にいきます。弓を持ってるのはわかる のですが、矢筒はどこに?

勝真「俺も聞きたい」

花梨和弓はにぎりが下から1/3のところにある、 世界でも珍しい弓です。でも勝真さんの弓は、なんで握りが ど真ん中にあるんですか?

勝真「えーと、各種絵巻物によれば、鎌倉時代までは戦の弓は中央に にぎりがあるんだけど。これでいいんじゃない?」

花梨勝真さんののってるお馬さんは、平安時代の日本馬では なく、どーみてもサラブレッドなんですが、なんで?」(この質問はありか?花梨!)

勝真「オレの馬だけじゃないぜ。すべてサラブレッドだ。 暴れん坊将軍だってサラブレッドにのってる

花梨えー、真面目に回答する気がなさそうなので、 勝真さんへの質問はこのへんにしたいと思います。 他に弓を使っている人は...あれ?勝真さんだけ?

勝真「これ、おかしいと思う。平安時代は、武士の道 すなわち弓術!刀は一応みんな持ってるけど、それほど 重要なものではなかったはずだぜ。その証拠に、剣術 らしきものができるのは室町時代だ。」

花梨(室町、室町連呼しないでほしい....)

彰紋「あ、あの、弓をやらないわけではないんですよ、 みんな」

泉水「特に皇族は、新年と節分には必ず引かされますから....」

幸鷹「弓の行事は神に捧げるものなので、断れないん ですよ....」

イサト「で、みごとに全部はずして、見てた右大臣殿が途中で 胃が痛くなって退場しちゃってんだって?幸鷹!」

幸鷹「な、なんであなたがそんなこと知ってるんですか!」

彰紋「ごめんなさい...たぶんしゃべったの僕です。」

幸鷹「.....そうですね、彰紋様はドまんなかに当てられましたから、 いいですよね」

彰紋「...う」

幸鷹「何しろ隣の人の的に当てたのは、射礼始まって以来で、 思わずその場にいた僧がお祈りはじめちゃいましたよね。」

頼忠「ほお、これはすごい」

勝真「ねらってもなかなかできないよなー。いやマジで」

彰紋「ううう」

イサト「で、気を使ったその隣のヤツから、的を1個づつ ヨコにずらして打ったから、その回だけえらい高度な 競射になっちゃんたんだろ?」

彰紋「イサトっ、なんでそんなことまで知ってるんですか!」

幸鷹「私、言いましたっけ?」

イサト「言った」

幸鷹「げ....申し訳ありませんっ。彰紋様」

頼忠「なにやら、いい勝負でありますね」

勝真「さりげなくきついやつだな....」

彰紋「フン....頼忠だって。流鏑馬事件があるでしょう。」

頼忠「何のことでしょうか」

彰紋「無表情なふりしてもだめです。」

イサト「え!なになになに。教えて教えて」

幸鷹「人がのって走っていた馬が、いつのまにかカラ馬に なってゴールしちゃったという...。しかも重陽の本番で。」

頼忠「....あれは、流鏑馬が、両手を離して馬にのるもの だとは知らなかったので....。」

勝真「おい!天下の清和源氏が、流鏑馬やったことねーわけ ないだろうっ。もっとマシな言い訳考えろよ!」

頼忠「マシじゃありませんでしたか。」

イサト「えーと、マシじゃありませんでしたね....」

花梨すみませんっ、これはお笑いツッコミ大会ではなく、 平安時代の、武器のですね...。

泰継「さっきから聞いておれば、なんだ、おまえたちは、 武器がないと戦えないのか?」

幸鷹「そ、そうですけど。普通。」

泰継「不便なものだな。」

頼忠「たしかに、あなたは丸腰でもぜんぜん問題ないですね。」

イサト「丸腰で問題ないヒト、もう1人いるけど」

泉水「......?え?私ですか?」

彰紋「他にだれが。」

勝真「うーん、丸腰で問題ないとゆーか、 武器携帯した俺たちと比べても、何ももってない おたくらの方が強いぜ、たぶん」

泉水「そ、そんなことないです!」

イサト「いやそんなことあるって。おまえゼッタイ強い。 そもそも、攻撃がぜんぜん当たらない。」

泉水「よ、よけるのがうまいだけです....」

頼忠「応天門、天満宮とも、1人で余裕で倒されましたな。 中ボスクラスの怨霊を。」

泉水「...そ、そうでしたっけ。」

泰継「....私はどうなのだ?」

イサト「あ、ごめん、あんたも強いよ!強いけど...」

彰紋「ごめんなさい、泉水殿の方がやっぱり強そうな気がします」

勝真「せっかくだから、雌雄を決してみない?」

泉水何がせっかくなんですかっっ

花梨...なんでこんな話になるのよ.....

泰継「高い評価はありがたいが、相手が違う。 頂上対決だとしたら、泉水の相手は私ではない。」

頼忠「私もそう思います。」

幸鷹「あなたですよ、勝真!ちょっとは勝負になりそうなのは」

勝真「いっ...!(しまった、特大のヤブヘビが...)」

イサト「さあ勝真、せっかくだから、やれ!」

勝真「えーと....オレはムダな殺生はしない主義だ!」

泉水「....それはどういう意味ですか?!」

勝真「いや、その、別に深い意味は...(うう、なんかどんどん事態が...)」



花梨じゃ、あたし帰って寝るから。

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      オチがつかないまま、完


[Kaeru] ..