キングスフィールド４の弓

◆キングスフィールドとは--
　フロム･ソフトウェアという会社が出しているアクションRPGのシリーズ名です。ヴァーダイトという最果ての国の王たちの物語。第１作は国産初の３DのRPGとして1995年に、プレステ用で発売されました。2001年10月にでた４作目はPS2用です。
　特徴としては、画面、登場人物、設定、音楽、すべてが暗い ということです。それもはんぱでなく。

■ほんとに弓射ってるみたい！

　リアルな剣さばきを体験できるゲームは色々ある。しかし、リアルな「弓さばき」は？皆無であろう。ゲームにおける「弓」の立場は期待できない。
　そもそも体をターゲットラインと平行にして弓を射る、アーチェリー、弓道ともに基本中の基本をやってくれるキャラすらめったにいない。初めて完璧なフォームをみたのは、レジェンド・オブ・ドラクーンのシェーナであったような...。

　さてキングスフィールドでは、２，３も一応主人公が弓を使うことはあった。しかプレステ２になった４の弓のリアルさは前と比較にならないくらいすぐれている。
　何が、って、矢の飛び方が。
　本物の矢の動きをトレースしたとしか思えないくらい、実際と似てる。高い初速をもち、美しくゆるい弧を描いてとび、ターゲット近くでは減速する。はずれた場合も、遠方でちゃんと失速する芸の細かさ。
また、飛ぶ矢のグラフィックがたいそう、スマートというか自然。サイト（照準）はないが、ベアボウ（その名のとおりの裸の弓）で射るときはこんな感じであわせるのだろう、という合わせ方でばっちり照準があう。

　それから、これも、ゲームでは極めてめずらしいのだが、 セットアップからフルドローまでの動作が入っている。
これがなくっちゃ、弓引いた気しないのよ。キリキリと弦をひく音までついてて、最高デス。

　たしかに、へんなとこは、あるよ。フルドローのまま何分でも留め置けるし（イクスくん集中力無限大）、フルドローのままどこまでも歩いていける(イクスくん腕力も無限大)とか、どんなに魔物に近寄られても、弓が引けるとか()。
　でもこのへんなこと、のおかげで(^^;;)、ゲーム中の弓の使い勝手は他のゲームよりはるかによいのである！

■KF4、弓は最強の武器、ラスボスまで弓１本でいけます。

　通常のゲームでは、弓は、遠方の敵とか、特殊用途のみで、ＲＰＧといったら「剣と魔法」である。日本では弓はまず神への奉納品であり、武士の道でもあったのだが、ヨーロッパにおける弓は、どちらかというと、遠方から不意打ちするひきょうものの武器であったのだ()。ロビンフッドでもない限り、西洋人は剣で戦い、江戸時代以降の日本人もまた同じである。

　ところが、KF４は....！
　製作側は知っているのだろうか？￥６０００とか￥１００００とかする剣よりも、たった￥６００の名前すらない安弓の方が強いのである。
　どう強い弱いを決めたかというと、同じモンスターが何回なぐって倒れるか、という単純なもの。HPもhitポイントも出ないKFでは、これしかないといえば、ない。

　KFの一般的なばけもん「オーグル」は、片手剣一番人気フリーズエッジで３撃、弓（普通の矢使用）では２撃。中央塔上空を舞う鳥は、剣はあたらない、魔法では氷以外は、命中させても３、４撃必要ですが、弓ではたったの２発で確実に死にます。
　ザコではかなりの強敵、風鳴の館の巨人は、ライトニードル１０発？くらいで何とか倒せますけど、弓（ただの矢）なら５発ですみます。ライトニードル分のMPを考えれば経済的です。
　大墓所にいる、頭蓋骨だけの空気のばけもんも、弓なら５発、相手が自分のとこにくる前に倒せます。

　中ボスでは、なんといってもカコ・デーモン戦。溶岩のミニモンスターを投げるという強敵で、回復薬とかたっぷりもっていっても、苦戦は必至。ところが、 岩の陰から弓で攻撃すると、なんと無傷でカコデーモンを倒せるのです。イフリーティも同じく、遠くから弓をひけば、１０撃くらいかかるけど、無傷でたおせます。

・弓で倒せない相手
　ラスボス。これはだめです。ムーンライトソードでなくては。
　また、中ボスでも、動きが速い相手は、照準をあわせる時間がないので、弓はむきません。
　動かない中ボスでは、王の間のとなりの古王がだめ。光の魔法の連発＋弓より明らかに強い2本の剣、ムーンライトソードか雷角でなぐらないと難しいです。それは弓のセットアップをしていると、うじゃうじゃわいてくるハイスケルトンの攻撃に対処できないから...

■買いましょうって..えっ、ちょっとまった！

　てなわけで、キングスフィールド４を、「剣と弓」コーナー初の「推薦ゲーム」とさせていただきました....。いただきましたが、このKFシリーズは、はまる人はとてつもなくはまるんですけど、そうでない人の方が圧倒的に多くて、そうでないと、暗くてヒントなくてダンジョン長くて物語りも暗い上に起伏がなくて、ちとおすすめできかねるゲームなのです。
　推薦しといてなんなんですが（^^;)、おかいもとめのさいは、十分ご注意くださいまし。

◆特記事項
・このページはゲーム・キングスフィールドのファンページであり、フロムソフトウェア株式会社とはいっさい関係がありません。

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